平成19年6月定例会本会議  第17号発議案 趣旨弁明

◆小林一大君

私は、自由民主党を代表してただいまの第17号発議案、すなわち、国民に信頼される年金制度の構築に関する意見書提出の趣旨弁明を行います。
現行の年金制度は、平成9年から導入された基礎年金番号によって、年金記録を1人1口とする名寄せ作業が行われてきましたが、約10年が経過した今もなお、約5,000万口の未確認の記録が残されていることが発覚したところでございます。

この大きな原因となったのが、御承知のとおり、社会保険庁の労使間で結ばれた労働条件にかかわる102件もの覚書や確認事項という非効率的な作業体制の温存であったことは、周知の事実であります。
その主な具体例として、パソコン端末の1人1日のキータッチは平均5,000タッチ以内とすることが昭和54年5月に具体的確認事項として示されておりますが、この5,000タッチというのは、なれている人なら30分程度でこなせる作業です。

また、パソコンの一連続操作時間は45分以内とし、45分ごとに15分の休憩、1日の操作時間は3時間以内とする、これは昭和63年5月に交わされた文書であります。
さらに、平成4年9月の確認事項では、国民年金を払わなかった人への催促状発行は、未納者の3分の2を対象とするとしており、未納者全員に催促状を出すのではなく、わざわざ3分の2を選んで発送するという常識では全く考えられないことが、まさに労使なれ合いのもとで数多く行われてきました。

こうしたことから、政府は社会保険庁を解体し、非公務員型の特殊法人日本年金機構として、平成22年1月新たに発足させる予定であります。

我が党の本発議案は、今回の年金問題解決のためには、国民からの相談窓口等を充実するとともに、国民が本来受け取るべき年金を間違いなく受け取れるよう国の責任において徹底的に精査するとともに、一刻も早い具体的な対応を求めるものであります。

一方、民主にいがたから提出された第18号発議案については、まず表題に「消えた年金」とありますが、問題の5,000万口は消えて消滅したのではなく、あくまでも未確認の記録であって、基礎年金番号への統合が済んでいない件数であることから、全くの事実誤認であります。
また、「納付記録がずさんなため、保険料を納めたにもかかわらず年金を受け取れない、あるいは本来の支給額より少ない額しか受け取っていない方々が多数いることがわかってきた」との記述がありますが、現時点ではそういう方がいることは予測されるものの、「多数いる」と誇大に断定する根拠はどこにも見当たりません。

また、「記」以降についても、第1項は当然のことであり、第2項はことしの12月から、年金特別便として年金の全加入・受給者に納付記録が随時送付されることになっております。
さらに、第3項、加入者側の証言を最大限に尊重することについては、証言を尊重しつつも、公平さを期すために設置された年金記録確認中央第三者委員会等で厳正に対応されるべきと考えております。

この民主にいがた案に記載されておりませんが、民主党の社会保険庁への対応は、公務員の身分はそのままで、国税庁と統合し、徴収の一元化を図るものと聞いております。
一方で民主党の支持団体でもある自治労は、社会保険庁の徴収の一元化、歳入庁構想について同調する考えはないことを平成8年1月23日に確認事項として社会保険庁と合意しているという、皮肉にも民主党の意に反する対応をしております。

このように、民主にいがた提案の第18号発議案は、「消えた年金5,000万件」というオーバーな表現でいたずらに国民、県民の不安をあおり、年金を殊さら政争の具にしようとする意図が如実に感じられ、極めて不適切な文言が散見されることから、我が党は断固反対するものであります。

以上、第17号発議案の趣旨弁明について申し述べさせていただきました。何とぞ各党会派満堂の御賛同をお願い申し上げまして、趣旨弁明を終わります。ありがとうございます。

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